CD-ROMとAudioCDの違い

sinjo

2007年08月30日 19:46

CD-ROMとAudioCDの違い、CD-ROMはPC用でAudioCD音楽用で・・・
こんなことは皆さんご存知ですので、プレス会社からの目線でブログを書きます。

プレスする際には、スタンパーという原盤を作成し、スタンパーを元に複写して製造します。
このスタンパーを作成する際に、CD-ROMとAudioCDではちょっとばかり製造方法が違うんです。

近頃のAudioCDは、CD-TextやCD-EXTRAなどの音楽CDだけの利用方法ではなく、PCでも利用できるような機能を追加することができます。

CD-Textはタイトル等の情報を入れたり、CD-EXTRAはAudioCD+CD-ROMの機能を持ち合わせています。今から約25年前に開発されてから、新しい技術が発明される度に徐々に規格も変化しています。

プレスの場合、CD-ROMなのかAudioCDなのかを伺って製造ラインを決定するのですが、CD-TextやCD-EXTRAもAudioCDなのですが、AudioCDのラインで製造すると不具合が生じてしまいます。追加している機能が削除されてしまうことがあるのです。

厳密に言えば、AudioCDはCD-DAという規格になり、CD-TEXTと同じ規格書ではありますが、物理仕様としては別の仕様になります。レッドブックと呼ばれる規格基準書で定められています。CD-ROMはイエローブック、CD-EXTRAはブルーブック、Video-CDはホワイトブックで定められ、物理データとしては別の規格になるのです。

プレスする際には、基準書に従ってプレスするため、CD-DAで受けたマスターは、CD-DAで作成するため、CD-EXTRAで作成されていたとしても、Audio部分しかデータが収録されないことになるのです。

今回はちょっと話が難しいかな。

ライティングソフトで様々な機能を追加した場合、規格によってはプレス行程を変えないといけない事もありますので、通常のCD-ROMとAudioCD以外の規格の場合は、必ず依頼時にお伝えください。

また、CD-TEXTの場合は、日本語で入力するのは避けてください。海外でプレスする場合は、文字化けします。日本語で入力した場合は、日本国内でプレスしなくてはならなくなります。

次のブログはDVDのマスター製造についてを書きます。

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