2007年08月21日

CDとCD-Rの違いは?

とにかく一番多い質問が、CDとCD-Rの違いについてです。

CDとCD-Rは見た目は全く同じです。ついでにDVDもDVD-Rも見た目には同じです。
しかし、本当に同じなのでしょうか???

残念ながら、同じように見えても、同じものではありません。
構造も違えば、使用方法も違います。

CDはどうやって作るのか。※わかりやすく説明してます。
1)スタンパーと呼ばれている、原盤を製造します。
2)原盤にポリカーボネイトを流し込み、原盤から型を抜きます。
3)レーザー光線が反射するように、アルミ膜をコーティングします。
4)アルミ膜が剥がれないように、コーティングします。
5)収録された内容がわかるように、レーベル面に印刷します。

CDとは、工場で製造されるCDの事を言うのです。
大量生産向きの製造方法で、プレス専用機械で作られています。
CDショップで市販されているCDは、このような行程で製造されています。

じゃあCD-Rはどうやって作るのか。
CDとは一つだけ製造過程が違うのです。
アルミ膜との間に、レーザーで変化する薬品がコーティングされています。
要するに、レーザー光線で、デジタル信号を焼き付けられるのです。

ん〜。わかりにくいですか?
これでも、わかりやすく説明しているのですが・・・

CDは物理的にデータが書込まれていて、CD-Rは化学的にデータが書込まれているんです。
これでわかりますか?

近頃は、CD-Rディスクの性能が飛躍的に良くなっているので、簡単にCD-Rで製造しているようですが、製造方法が違いますので、使用方法も違うことをご理解ください。

ここからが、本題です。
『なぜCD-Rじゃダメなの?』って良く聞かれます。

当社ではCDプレス/DVDプレスの業務をしています。
近頃はインディーズバンドがCD-Rで製造して、手売り販売するバンドも増えていますが、ショップではCD-Rを受付けてくれないということで、当社に相談に来る方が増えているのです。

ショップがCD-Rを受付けてくれない理由は
1)音飛びや再生不良を起こすため。
2)再生できないプレーヤーがあるため。
3)いつかは、データが消えて聞けなくなるから。
この3点です。クレーム対応できないからCD-Rを扱ってくれないのです。

CD-Rはパソコン等で、レーザー光線を充ててデータを書込みます。プレーヤーではレーザー光線を充ててデータを読込みます。ずー−っとレーザーが当っているので、いつかはデータが読めなくなるのです。
光で焼き込むということは光で変化するのです。だからCD-Rは長期間保管できないのです。

CD-Rは半永久的に保存できるディスクではないのです。
半永久的に保存できるのはCDプレス/DVDプレスなのです。
ですからショップもプレスされたディスクしか扱ってくれないのです。

この質問、すごく多いんですよ。1週間に3回以上は説明しています。
ぐだぐだ言うのも面倒なので、ズバリいいます。

CD/DVDはプレスしないと、データが消えるリスクがあります。
値段をつけて売るのならば、CD-R/DVD-Rでは購入する人に失礼です。

インディーズだから・・・個人だから・・・枚数が少ないからと言って、CD-R/DVD-Rで配布するのもどうでしょうか。500円以上で販売するのなら、CD-R/DVD-Rを使ってはいけません。

そんな相談をずーっとしています。
みなさんがわかってもらえる日まで説明し続けないといけないんです。

当社は、沖縄県で唯一CDプレス/DVDプレスで製造できる会社です。
多くのインディーズCDやDVDビデオを製造してきました。
個人レベルで製造できる時代になってきましたので、一番原点の質問が多いんですね。

これからは、このような質問からCD/DVDを個人でも製造できるまで、このブログで紹介していきたいと思います。



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Posted by sinjo at 19:46│Comments(8)CDプレス
この記事へのコメント
おお、ためになりそうなブログが開設ですねえ。
楽しみにしています。

サイドバーのサウンドプレイヤーというのも
初めて見ました。

私も自分のオリジナルをブログのサイドバーから
聞いてもらってます。(^^

たまたま新着を眺めていてアクセスしました。
どうぞ、今後ともよろしくお願いしますね。

お気に入りに登録しました。
Posted by まさやまさや at 2007年08月21日 19:52
まさや様 コメントありがとうございます。
不定期で更新しますが、よろしくお願いします。

サウンドプレイヤーは当社で配布しているブログパーツです。
当社でCDをプレスしたら、無料で作成しています。

どうぞよろしくおねがいします。
Posted by sinjosinjo at 2007年08月25日 10:46
揚げ足取りかもしれませんが、(プレス)CD/DVDの寿命が半永久は言いすぎじゃないですか?
R系メディアの寿命よりは(プレスものは)十分長いのですが、特にアルミの酸化リスクがあるため、半永久というには程遠いのではないかと思います。(金を持ち出されたときのガードのために言っておきますと、金の頃はそれ以上に技術が未熟で、すでに死にかけているメディアも多くあります。)
また、ポリカーボネートも高回転には弱いですし、一度ひずむとあとは加速度的に破壊に至る性質もあります。
経験則で申し訳ないですが、プレスものでもデータを保障できるのはせいぜい10年、MTBFは30~50年程度だと思います。

もちろん互換性が高い利点はありますが、半永久にこだわるならCD-Rを使って定期的に再度バックアップを取り直す、というほうがしっくりくるような気がしてなりません。
Posted by 通りすがり at 2007年08月29日 23:19
通りすがり様 コメントありがとうございます。

半永久的とは、少し言い過ぎでしたね。
おっしゃる通りアルミの酸化も起こりますし、プレスをしたとしてもリスクが残ります。

当ブログで伝えたい事は、販売用のメディアとしてCD-Rではリスクが高いという事を伝えたいのです。知らずにCD-Rで製造している人たちがあまりにも多く、トラブルになっているという声が増えています。

現状ではプレスするしか販売用に耐えることはできません。購入者に対して定期的にバックアップを取ってくださいなんてコメントも記載できないですし・・・

ただ、通りすがり様がおっしゃる事は正しく、いくらプレスしたからと言っても完全体ではございません。それほど難しいメディアなんです。

年々技術は進歩しており、以前に比べると長期保管にも対応できるようになってきております。販売するメディアとしては、CD-Rではリスクが高すぎるということはご理解いただきたいと思います。
Posted by sinjo at 2007年08月30日 19:15
ジョージ・ワシントンに一代また一代の米国人で樹立した決意や无私で正直なモデルとなっている。
Posted by Coach Outlet at 2011年01月11日 12:43
最近買ったCDのデスク・プラケース何処を見ても、DA-CDのロゴが無いCDが有りました。インディーレーベルじゃなくれっきとしたE○Iの製品です。

どうも、CDRの様です。CCCDなどのレッドブック規格から外れていないので、
CDと同様に扱えそうですが、DA-CDのロゴが無いとなれば、規格外という事でしょうねぇ・・・、CDRはオレンジブック規格だそうです。

実際、読み取り信号レベルはCDより小さいですので、愛用のLHH-300では
読み取りエラーが点灯する時が有ります。具合の悪い事に、経年劣化により
その傾向が酷くなります。保管場所にもよりますが、CDの半分程度の寿命だと思います。しかも、感光剤の種類によって音が微妙に変化するのも嫌ですね。
Posted by 杉ちゃん at 2011年09月26日 17:59
お客様に失礼とありましたが、貴方方のお客様であるアーティスト様に失礼に思われる内容があるような気がしました。
Posted by 通りすがり2 at 2013年09月06日 01:31
CDRアーティストは買いません!
Posted by ヤングシーサー at 2022年06月11日 07:28
 
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